整理整頓収納の基本の手順は出すが先・入れるは後!減らすが先・増やすは後!【プロが解説】

【はじめに】
私が提唱しているキセキの片付けとは、<奇跡>と<軌跡>です。
片付けは多くのキセキを生み、育みます。
身の回りを片付けることで、必ずあなたに小さな<奇跡>が生まれます。
そして、<軌跡>とは、「小さな点の集まりがもたらす図形」、「自分が歩んできた足跡」と云う2つの意味があります。
たとえ小さな片付けでも必ずスッキリキレイな環境と云う図形を作っていきます。
たとえ小さな片付けでも続けてることで自分の足跡を残していけます。
<奇跡>や「軌跡>は、幸せをもたらすキセキです。
小さなキセキは意外に自分にも起こせるものなのです。
男の整理収納アドバイザー、整理ist 佐藤亮介です。
整理整頓ができない、整理収納が上手になりたいというお悩みを持っている方をサポートさせていただいています。
こうした方々には、ある共通の間違った手順や考え方があるように見受けられます。
もう一度、整理整頓や整理収納についての正しい基本を学んでいただきたいと思います。
知れば当たり前の事なのですが、なるほど、そりゃそうだ!ってご理解していただけるでしょう。
大切なポイントをお話していきますので、読み落としのないように最後まで読んでいただけましたら幸いです。
目次
電車やエレベータの乗降マナーに整理整頓や整理収納の鉄則がある!
最近、電車やエレベーターなどの乗り物の乗降マナーが悪い人をよく見かけます。
または、部屋への出入りの際のマナーも知らない大人が増えています。
先日、ある研修会に参加した時のお話です。
開始前にトイレに行こうと私が会議室の扉を開けた途端、
なんだぁ、もうカギ開いてたんだぁ
と云って、私を押しのけるようにしてドタドタと3人の女性が入ってきたんです。
あっ、久しぶり~、元気だった~?
そう言いながら、私には会釈も何の一言もなくです。すごく不快な気持ちになりました。
そんな礼儀もマナーも知らない人が、同じ整理収納アドバイザーとして講師や片付けのサポートをしているのかと残念な気持ちになりました。
乗降のマナーは降りる(出る)人が先で、乗る(入る)人は後
例えば、電車やエレベーターなどの乗り物では、まずは降りる(出る)人が優先で、乗る(入る)人は後というのが正しいマナーですし常識のはずです。
我先に乗ろう、入ろうとするから人にぶつかってしまうわけです。
もしも電車やエレベーターが満員だった場合、まずは人に降りてもらわなければ中に空きスペースができないので乗れませんよね。
当たり前の事ですが、こうした当たり前の事ができない、知らない人が増えてきているのも事実ではないでしょうか?
これと同じことが、整理整頓や整理収納にも見られるのです。
引き算をして足し算をするのが整理整頓や整理収納のキホン!
例えば、クローゼットに服がいっぱい収納されています。
新しく買った服をもう収めるスペースがありません。
そこでどうするかと云うと、ハンガーとハンガーを左右にグッと広げてスペースを作って掛けていきます ^^;
この繰り返しをしていくだけなので、クローゼットは益々ギュウギュウ満員状態になります。
服はシワになり、型崩れもしていくでしょう。
通気が悪くなるので服にカビやダニが大量発生するでしょう。
減らすが先で増やす(足す)は後
収納の鉄則は、まずは減らしてスペースを作り、そこに増やす(足す)というのが正しい手順です。
まぁ、今後(いつか)断捨離すればいいし・・・
なんてことはしませんし、いつになってもその「今度やいつか」はやってはきません。
つまり、足し算を先にしてしまうと、人はもう引き算をしなくなるのです。
服を買いに行く時には、まずは今持っている服を減らすと云う引き算が先です。
または買ってきてすぐに掛けるのではなく、まずはどれかクローゼットから取り除いてからが先です。
そうすれば、ギューギュー詰めにはなりませんし、ハンガーを買い足すこともしなくて済むのです。
収納用品や収納スペースを増やす、広げるだけをしていませんか?
クローゼットが服やバッグなどでギューギュー詰めになってくると、とりあえず衣装ケースやパイプハンガー、収納棚などの収納用品を買って解決しようとしていませんか?
タンスやカラーボックスなどの家具を買い足す人もいらっしゃるでしょう。
または、子供部屋だった部屋を自分のウォークインクローゼットにしてしまう人もいらっしゃいます。
家の外に物置を新たに買ったり、安易にレンタル倉庫を借りる人も増えています。
さらに、新築やリフォームの時にとにかく家じゅうのあらゆる場所に収納をつくってしまうのも最近の傾向です。
モノを収める収納用品やスペースさえあれば、家や部屋はキレイに片づくと勘違いしているからです。
確かに散らかっていたモノは収めることで一見するとキレイに片づいたように見えます。
でも気がついて下さい。
それって、ただモノをしまい込んだだけで根本的には何も解決していないのです。
ドンドン収納用品は増えていくでしょう。
収納用品があれば、ドンドン服もいろいろな物も溜まっていくでしょう。
収納スペースが増えたり、広くなれば、ドンドンいろいろなモノをしまい込んでいくでしょう。
つまり、収納用品や収納スペースを増やすと云う足し算ばかりをしてしまうと、モノも足し算ばかりになってしまうのです。
家を建てたばかりの時、引っ越したばかりの時を思い出してみて下さい。
あんなに広かった家や部屋が狭くなっていないでしょうか?
以前はクローゼットもスッキリしていたはずです。
下駄箱も、食器棚も、冷蔵庫の中も、キッチンも、本棚も足し算ばかりで引き算をしてこなかったからではないでしょうか?
収納を増やすとお金の無駄遣いになっていませんか?
いろいろなモノを収めるためには、収納用品やスペースはある程度は必要です。
私は全く必要ないと申し上げているわけではありませんので誤解なさらないで下さいね。
ただ、足し算だけのために収納用品を買い足すとか、収納スペースを増やすのは危険なのです。
収納用品を買う、物置を買う、レンタル倉庫を借りる、新築やリフォームで無暗に収納スペースを増やす、いずれもお金がかかっているのです。
そのお金は、もしかするとただ単にモノをしまい込むためだけに、もっと言えばモノを隠すためだけに使ってしまっていないでしょうか?
それってよく考えたらお金の無駄遣いになっていないでしょうか?
お金を使ってモノをため込み、家じゅうや部屋を狭くしてしまっているだけになっていないでしょうか?
家とは「住まい」とも言いますように人が主です!
家とは「住まい」とも言い換えられます。
「住」の漢字は、人が主と書きます。
つまり、家や住まいは「人」が「主」でなくてはいけないのです。
人が快適に安全に幸せに暮らす空間です。
物が主になってはいけないのです。
物が主になってしまっている家は「物置」になってしまいます。
人ではなく物が快適に、物のために家を建てたり引っ越したわけではないはずです。
お金はそこで暮らす家族のために使ってあげてください。
衣装ケースやタンスなどを買うお金で美味しいモノを食べませんか?
新築やリフォームの際に、収納スペースに余分な高いお金を使うくらいでしたら、食洗機やお風呂など家族が快適に暮らせる方にお金をかけた方がいいと思います。
家族で旅行に行ったり、美味しい料理を食べに行く方がお金を生きた使い方ができるはずです。
モノをしまい込むためにお金を使うことが正しいのかどうかをもう一度考えてみていただけませんか?
モノを整理する = 捨てる・断捨離ではありません!
正しい整理整頓や整理収納は、減らす(引き算)が先ですとお話してきました。
そこで多くの人が感じたのは「捨てる」ではないでしょうか?
断捨離ブームでモノを整理していくためには、モノを捨てなきゃいけないって洗脳されています。
多くの人はこの「捨てる」「断捨離」ができなくて悩んでいるのではないでしょうか?
だから、収納用品や収納スペースを増やすことで解決しようとしているのはないでしょうか?
捨てるのはモッタイナイから
いつか使うかもしれないから
捨てるとあとで後悔しそうだから
「捨てる」があなたの整理を邪魔しているのです。
でしたら、捨てなくていいです!捨てないで下さい!まだ捨てちゃだめです!
私は者が捨てられない人には「捨てる」を捨ててもらっています ^^
整理とはモノを厳選していくという作業です!
間違っていただきたくないのは、整理=捨てる・断捨離ではないということです!
私がこれまで「減らす」とお話してきたので、「減らす」=「捨てる」と勘違いさせてきたかもしれませんね。
誤解をさせてしまってたら申し訳ありません。
「減らす」=「捨てる」でもありませんので、修正させていただきます。
「整理」を辞書で調べていただくと
整理とは、不必要なモノを取り除くこと
と書いてあります。
「整理とは、不必要なモノを捨てること」とは書いていません。
「不必要なモノを取り除くこと」=「捨てる」ではないのです。
「不必要なモノを取り除くこと」とは、「厳選する」という意味です。
あなたにとって必要なモノを選んで分けていくことです。
クローゼットの服を厳選してみる作業とは?
おそらく、あなたのクローゼットの中にはお気に入りでよく着ている服もあれば、もう随分と着ていない服も混じっているのではないでしょうか?
これを「モノの混在状態」と呼んでいます。
この混在した状態の服を厳選していくのが整理の作業です。
厳選する(選んで分ける」ためには、何か基準が必要ですね。
そこで多くの人が考える基準は「いる?」「いらない?」です。
多くの本やテレビなどでも「要るか要らないか」、「要不要」で分けていきましょう!って言っていますよね。
だけど、この「いる?いらない?」の基準はやめたほうがいいです!
なぜかと言いますと、人は随分着ていない服でも「要る?要らない?」って考えると、要る!って思うのです ^^
そして、「捨てる?捨てない?」の基準もダメです!
そもそも捨てられなくて悩んでいるわけですから、正しい判断できなくなってしまいます。
「要る?要らない?」や「捨てる?捨てない?」では、整理上手になれません。
もう一度念を押しておきます。
「捨てる」は特に考える必要はありません。
ただ単純に自分の無理のない基準で選んで分けるという「厳選する」作業だけをしてください!
その基準例は
- 気に入ってるか、気に入っていないか
- 役に立ってるか、立っていないか
- 今よく使ってるか、使っていないか
- 今よく着ているか、着ていないか
- 好きか、嫌いか
- 持ってて幸せか、そうでもないか
- 今の自分に似合うか、似合っていないのか
基準を「要るか?要らないか?」や「捨てる?捨てない?」だけで考えるので上手くいかないのです。
上記の基準は一例です。
大事なことは自分が正直になれる基準であれば何でも構わないのです。
「断捨離」が流行ると、多くの人は「捨てる」だけが基準だと自分を洗脳してしまいました。
私と同じ整理収納アドバイザーだった「こんまり」こと近藤麻理恵さんが出版した「人生がときめく片づけの魔法」が大ベストセラーになると、「ときめくかどうか」だけが基準だと勘違いしてしまいました。
「捨てる」や「ときめく」の基準で上手くできた人もいる一方で、できない人もいらっしゃいます。
それは当然です。
基準はひとつだけが正解じゃなく、人それぞれ自分で決める事だからです。
人に決めてもらうモノではなく、自分にとって無理のないストレスのない基準は自分で決めるモノだからです。
人の価値観は家族であっても一人一人違うのは当たり前ですし、そのモノにくっ付いている思いや思い出も違うはずです。
自分に無理やストレスを感じさせすぎないように、自分の基準で選んで分けてみてください。
例え、不必要な服を数枚しか選べなかったとしてもそれで構いません。
まずは、自分はやってみたということが大切だからです。
あなたは自分で厳選してみたのですから、それでいいのです!
これだけしかできなかった~
なんて自分を責める必要はありません。
えっ、これだけしか選べなかったの?
なんて人に言うのもやめてください!
自分にも人にも、まずはやってみたということを評価して褒めてあげるべきです。
どうしても整理ができない人や厳選したあとのモノの手放し方は「寄付」を基準にしてみる!
私はモノを捨てるという言い方はしません。
モノを「手放す」と言います。
その手放し方には
- 人に差し上げる
- 売る(メルカリなど)
- リサイクルに出す
- バザーに出す
- 寄付する
- 交換する
- 捨てる
などがあります。
モノを手放す手段は「捨てる」だけではないはずです。
欲しい人がいたら差し上げればいいです。
メルカリやヤフオクなど最近は簡単に売ることもできます。
リサイクルショップに持って行くこともできます。
地域や学校などのバザーや廃品回収に出すこともできるでしょう。
友だち同士で交換することで物が活かされるでしょう。
一番オススメしている方法が「寄付」
その中でも、モノが手放せない人やモノを整理した後での手放し方で、私が一番オススメしている方法が「寄付」です。
日本人には人を助けたい、協力したい、手を差し伸べたいという気持ちが強いので特に強力なモノの手放し方になります。
モノを捨てられない人にも、寄付できませんか?ってアドバイスすると、大抵の人はモノを手放す罪悪感から解放されます。
「寄付」=「捨てる」と考えないからです。
人の役に立つのであれば、人が助かるのであれば、自分が今必要じゃないモノを手放してもいいって感じるようになるのです。
モノを整理して、家に残したままではそのまま家と云う大きな収納場所に溜まっていくだけになります。
でしたら、寄付という基準でモノとお別れしてみてはいかがでしょうか?
例えば、衣類やバッグ、靴、アクセサリーなどのファッション物でしたら「古着deワクチン」という団体があります。
この団体は寄付された物をいろいろな形でお金にしていき、そのお金で世界中の病気や疫病で苦しむ子供たちのためにワクチンや薬を寄付しています。
私たちが着ていない服や靴や帽子などが、世界の子供の命を救う一助になるのです。
ぜひ、あなたが今はもう着ていない服やいろいろなモノたちを寄付と云う形で解放してあげてください。
着もしない、使いもしないモノたちをしまい込むという束縛から解き放ってあげてください。
その先には、そのモノを待っている人たちがいます。
そのモノで多くの人に手を差し伸べてあげてください。
それを受け取った人も、あなたも、そしてモノたちもきっと幸せな気持ちになれますから。
「古着deワクチン」で検索してみてください。
「捨てる」ではなく、「厳選する」「手放す」というストレスのない整理整頓や整理収納を多くの人に学んで頂きたくて、私は毎月整理収納アドバイザー2級認定講座を開催しています。
既に、140回講師を務めていて、約1,000人以上の方に資格も認定してきました。
必ずあなたの暮らしは変わります。
ぜひご参加ください。